今騒がれている「越境EC」で成功するために必要なこと

最近、海外の顧客をターゲットにする「越境EC」というキーワードを耳にすることが多いと思います。

越境ビジネスを視野に入れ始めている企業が増え、越境ECセミナーやカンファレンスなど、海外に可能性を求めるショップも増えてきました。しかし現状ではまだ、「確実なる方法」が確立されておらず、日本の企業も足踏み状態。さらには、海外を相手にする際に注意すべき「壁」がいくつかありますが、この壁を乗り越えれば「成功」と同時に、そのプロセスがさらなる利益を生む可能性があります。

今回は、「越境EC」をどのように成功に導くか、日本のECノウハウの組み込み方と共に、海外で通用するために考えるべきことを解説します。

越境ECとは

越境ECという言葉が飛び交っていますが、越境とは国を超えて取引することをいいます。
経済産業省のデータによると、2020年には2013年の4倍の越境EC流通額が生まれるとしています。
日本においては、グラフからもわかるように、中国が最も大きな市場です。

日本では、中国からの「爆買い客」が日本に訪れ、日本製品をドンドンと買うという光景がありましたが、海外において「日本製」は1つのブランドと言えます。

日本の安全や信頼といった日本文化を全面に出した商品として、赤ちゃんの粉ミルクや紙おむつ、さらには日本メーカーの炊飯器などを求める方が、日本に訪れるニュースも記憶に新しいと思います。

もちろん、日本にまで訪れて購入される方も多いのは事実ですが、特に最近では、こく普通に日本国内で売れている商品がEC上で販売されてきており、ユニクロや無印良品などの商品は、現地(海外)で買うより日本から直接取り寄せたほうが結果的に安く手に入れられる「内外価格差」と、さらには日本から送ってくる「本物」を手にすることができる「本物品質」志向により、EC市場が大きく広がってす。

それでは、市場規模が大きくなっている越境ECを始めるにあたり
考えるべきことを解説していきましょう。

越境ECで考えるべきこと1
「集客・決済システムと商品」

まず考えるべきことは、商品についてです。
販売対象国を考える上で、ますはどのようなターゲットへ販売するかを検討する必要があります。

「自社商品へのニーズがあるか」「その国に販売が可能か」の2点は必ず初めに検討し
「自社の商品の強みをどう活かすか」といった考え方からターゲットを絞り、見せ方を工夫するのが良いでしょう。

「どんな商品が売れるか」日本においても、もちろん考えるべきことではありますが
「意外な商品が売れている」そんなことも、海外となれば大いにありますし
使われ方自体も、想像していた用途と違う使い方に利用される場合もあります。

日本というブランドを考慮した商品選びが重要となります。

また、商品を考える上で注意が必要なのは
規制がされている商品があるかもしれないことです。

メーカーによっては、海外販売規制をする企業もありますし
税関上で禁止されているものが入っている場合もあります。

販売時には、必ず税関サイトにてチェックをしましょう。


「集客をするには」

まず、集客にはGoogle、Facebookなどの広告が良いでしょう。

Facebookは、世界各国で大きな集客として使えますし
中国では百度、Google、Tencent(QQ)をメインとした広告をします。

さらには、SEOという考えもあります。
ただ、日本人でも「検索のされ方」が読めないのに、急に海外のSEOを攻略するのは
かなりのハードルがあります。

一旦は、PPCなどで動向を探りながら、キーワードの選定を行うのが良いでしょう。
実際本格化してから、SEOに取り組むのが最適です。
中国では、微博(ウェイボー)というSNSなどを利用することも検討するのが良いでしょう。


「決済システム」

決済システムは、現在少しずつ「越境EC」というトレンドに伴って
海外の外貨を扱える決済システムが多くなってきています。

ただ、出店する側から見ると
ただでさえ、未開の地に足を踏み入れるのに
決済でトラブルになるのは嫌ですよね。

では、まずカートから見ていきましょう。

カートして必要な機能は
「インボイスが発行できること」
「EMS(国際スピード郵便)が利用できるように連動されている」

この2つです。基本的に、越境ECを謳うシステムは、上記を実装しているカートが多いですね。
また言語が販売するターゲット言語に対応していない場合は注意が必要です。

また、決済については
VISA、Masterといった標準クレジットカードでの決済が可能なものや
UNION PAYなど中国市場で流通しているクレジット決済ができるものを選択するのが良いでしょう。

そういった意味では、安全性の高い「ソニーペイメント」を使用することで
どの国の通貨でもクレジット決済を安全に行うことが可能です。

さらには、Paypal(ペイパル)や支払宝(アリペイ)のほか、現地語での各種クレジットカードでのお支払いが可能な
決済システムを使用することも検討が必要です。
ただ、決済は、どうしてもカートを使用する際に制限される可能性があります。

決済とカートは、切り離せない存在ですので
カート選びの時点で、どの国をターゲットとするのか
どの決済が必要なのかを検討しましょう。

中国市場では、支払宝(アリペイ)は必須です。
GMOやソフトバンクなどが導入サポートを展開しているので
そちらも合わせて検討しましょう。

越境ECで考えるべきこと2
「発送について」

商品配送については、大きく分けて以下の3つのパターンが一般的です。

1.各事業者から消費者向けに直接配送
2.注文毎に国内の提携事業者の物流拠点に商品を送付し、提携事業者が現地の消費者に配送
3.現地に物流拠点(代理店との提携や物流のアウトソーシング含む)を持ち、現地拠点から消費者に配送

3については、初めに相当規模の売上がないと、かなり大きな出資となるので
あまりお勧めできません。

まずは、1、2から徐々に拡大していく方法が最も効率的といえます。

1.各事業者から消費者向けに直接配送

この方法は、各事業者から消費者向けに直接配送するという最もシンプルな方法です。
商品の発送はほとんどの場合、郵便局のEMSが利用されています。
EMSならばAPIも公開されていますし、カートによっては標準で利用できるものもあります。

世界120カ国以上に30kgまでの荷物を発送可能な国際郵便サービスですが、国により配送可能な商品や条件は異なるため、国際郵便条件表を確認しておく必要があります。

大きなメリットは、初期コストがかからないこと、配送の中では安価であることです。
ただ、デメリットとして梱包した状態でのサイズと重量で配送費用が決まるという特性上
包装などに手間がかかるということです。

多くのやり取りが増える場合は
1、ではなく2の配送方法を選択するのが良いでしょう。

2、提携事業者が現地の消費者に配送

梱包が難しい場合や、やりとが多い場合、手間を省きたい場合などはショップでの購入品をまめて
海外に配送する手続きを代行してくる「転送業者」に依頼したほうが良いです。

海外からよく購入する方は転送業者経由で注文をする場合も多く、彼らからすると安心して任せられます。
主な業者は転送コムや御用聞キ屋などでしょう。転送業者を使う場合には、受注を確認したら転送業者に配送先情報データと商品を送れば、あとはお客様への連絡も配送もすぺてやってもらえます。

越境ECでは受注処理• 発送業務ともに、国内の販売より3倍程度手問がかかりますので
この費用を考えておく必要がありますので、国内金額よりより少し高めに設定するのが通常です。
また中国の平均客単価は1万5,000円以下が多いのが特長です。なお、関税が発生する場合は受け取り人が支払います。

越境ECで考えるべきこと3
「制作費用について」

確かに、越境ECはまだまだビジネスチャンスが埋もれている未開の土地ではありますが
その未開である所以は、費用にあります。

配送にかかるコストも大きな理由ですが
サイト制作や翻訳といった、費用と効果の検証も大きな壁といえます。

販売場所については大きく分けて2つあります。
(1)自身でECサイトを立ち上げる
(2)海外向け商品を販売するモールに出店する

(1)の自身でECサイトを立ち上げる場合

メリットとして

○ ページ内容等の自由度が高い
○ モールへの出店料や販売手数料を削減できる
○ 一部のECパッケージでは同様の機能が用意されており、手軽に導入できる

という部分はあるものの
ページの翻訳や決済、配送手段の用意を自力で行う必要があり
そのコストを十分にかけれるだけの体力が必要です。

(2)海外向け商品を販売するモールに出店する場合

メリットとして、決済等の各種機能・集客をモールに代行してもらうことができるが
出店料や販売手数料が、ページ表示の大幅な変更など、独自のブランディングは難しいことからもわかるように
自由度を大きく失うこととなる。

また、販売者に対しての囲い込みや
CRMなど、一度の購入だければなく
さらに販路を拡大しファンを構築していくには

大きな予算と、それに対応してくれる制作会社や
的確に購入者を理解するサポート体制と翻訳能力が必要となります。

日本のECマーケティグをどう発揮させるか

日本においても、EC上で商品を購入させるための見せ方や
商品を買った後のCRMの構築。

さらには、リピート戦略などを、海外の購入者に向けて行うためには
「日本人の当たり前」が通用するのかという
根本的な部分を模索する必要があります。

マーケティングという言葉は、世界各国で通用する便利な言葉ではありますが
実際に現地の人とのやり取りの中では
マーケティングという概念では補填しきれないのが現状でしょう。

だからこそ、「思いやり」や「ユーザビリティ」といった日本特有の
相手を先に考えることを優先し、基盤を作らなくてはいけません。

もちろん、どんな文言であれば、反応率が高くなるのか。
どんな色目や写真なら、滞在時間が増えるのか。
そういった答えを導き出す必要もあります。

ただ、越境ECで確立できていない問題を確立できれば
先行者利益だけではない、「先行ノウハウ」を手に入れることができます。

それは今後、費用をいくらかけても得られない
今だからこそ得ることができるノウハウであり、特権だと考えます。

越境ECは、世界で広まっています。日本にとっては、
新たな市場を開拓できるかかもしれない「光」であることは間違いないのです。

そいういう意味では
始まりが早い方が良いのかもしれません。