お試し1回だけのつもりが定期購入だったというトラブルの増加問題。ついに消費者庁が、悪質な通販サイトを運営するきへ「特定商取引違反」に行為を改めるように指示をしました。また、消費者のネットリテラシーも高くなっているので、広告を出す企業側はしっかりと対策する必要あります。

ネット通販の普及でトラブルが急増!

ここ数年で、急速に普及しているネットショッピング。
ネットショッピングの利用が増えると、それに伴って増えるのが「トラブル」。これは実際に消費者庁が公表しているデータにも現れています。
※ネットショッピング・・・インターネットを利用した商品やサービスの購入。

消費者庁が公表している「平成30年版消費者白書」によると、2017年度のネット通販に関する相談の割合(全体)が26.0%で、店舗販売の割合(全体)の25.2%を上回っています。

販売購入形態別消費生活相談割合の推移

「インターネット通販」の商品・サービス別構成比

もちろん、ネット通販にはアダルトサイトやオンラインゲームなどのデジタルコンテンツに関する相談も含まれているのですが、「商品・サービス別構成比」を見ると2013年度から比較すると、健康食品や化粧品などいわゆる通常のネット通販に関する相談の割合が6ポイントも増加しています。

増加する「定期購入」トラブル


そんなネット通販でのトラブルの中で、特に相談件数が増加しているのが「お試し(1回だけ)のつもりが定期購入」だったというもの。

この定期購入トラブルはここ最近の話ではありません。平成24年は658件、平成25年は1297件、平成26年は3906件と徐々に増え、平成27年においては1万3129件と急激に増加しました。

ダイエットサプリや酵素サプリなどの健康食品や化粧品などのバナー広告(画像の広告)でよく使われる、「通常3000円の商品が今だけお試し500円!」といった広告手法。これが、本当に1回きりの500円で終わればいいのですが、実は3ヶ月以上の定期購入が条件になっていて、それを知らずに2回目から通常料金が請求され解約もできないというパターンが定期購入トラブルのほとんどです。

実際には、この販売方法自体には現状法的な問題はありません。
しかし、定期購入トラブルの増加によって、定期購入の契約について支払総額や契約期間などの販売条件を明記することが義務化されました。

(6) 定期購入契約に関する表示義務の追加・明確化(施行規則第8条第7号等)
いわゆる定期購入契約に関しては、通信販売の広告やインターネット通販における申込み・確認画面上に、定期購入契約である旨及び金額(支払代金の総額等)、契約期間その他の販売条件(※)を表示する義務
※それぞれの商品の引渡時期や代金の支払時期等
引用元:平成28年改正特定商取引法について – 消費者庁

この規則の趣旨は、消費者の意に反した売買契約の申し込みをさせようとする行為を禁止する為です。そのため、定期購入の条件についてきちんと表示されていても、購入者が見落としてしまうパターンも考えられます。
しかし、定期購入トラブルについては、まだまだ悪質な通販サイトも多く存在し対処しきれていないのが現状であり、消費者庁も消費者側に見落としのないように注意を呼びかけています。

ついに消費者庁が行政指導!


先日ついに、健康食品などを販売する会社が、電話勧誘で定期購入の説明をせずに「お試し商品」を薦め、お試しを購入すると自動的に定期購入の契約が結ばれていたことが、特定商取引法違反にあたるとして行政指導を受けたことがニュースになりました。

私たちも悪質な通販サイトを見つけたときは、消費者庁に通報をするようにしているのですが、正直やっとニュースで取り上げられる程の行政指導が入ったのかという感じです。

【特定商取引法に違反の罰則】

著しく事実に相違する表示や販売者にとって有利に誤認させるような表示などをしていると、誇大広告などの禁止(同法第12条)などの特定商取引法該当項目に違反しているとみなされ、所轄の経済産業省から業務改善指示や業務停止を受ける可能性があり、今回の行政指導はこれにあたります。
そして、所轄の経済産業省から業務改善指示を受け、それに従わなければ6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金、またはその両方が科せられる可能性があります。
行政指導の時点では、大きな罰則がないので、行政指導を受けたら直せばいいやという考えはNG。一度、消費者庁に違反という判断をされると、目を付けられ何をしても指導されることもあるので注意しましょう。

このようにネット通販によるトラブルがニュースになることで、消費者は購入する際に注意するようになります。つまり、消費者がネット通販に対して慎重になればなるほど、企業側は消費者に安心して商品を購入してもらえるような対策をする必要があるということです。

悪質な通販サイトと判断されないために


今のネット通販での大きな問題は、定期購入で販売する業者の中には、まだまだ詐欺まがいの悪徳業者が混じっているということです。今回、行政指導が入った会社のパターンはこちら。

『「黒酢カプセル」や「グルコサミン」などの電話勧誘で「100円で試せます」などと繰り返し、その際に定期購入の説明はなく、お試し商品を購入すると自動的に定期購入の契約が結ばれていた。』

定期購入の条件の文字が小さかったり、わかりにくい場所に書かれているというのはよくあるのですが、広告をクリックした先の商品紹介ページに定期購入の条件の記載や説明がないというのは悪質なパターンです。

こういう商品は、公式サイトを確認するとしっかりと定期購入の条件が記載されています。そのため、見落としてしまったのかな思って諦めてしまったり、コールセンターに問い合わせても公式サイトに記載されていますと言い返されてしまいます。

このような悪質な通販サイトを見極めるために、消費者には、以下ようなことに注意することが呼びかけられています。

  • 契約内容や解約条件の確認
  • 広告では「お試し(価格)」「初回○円」「送料のみ」等と表示されていても、複数月の継続購入等といった定期購入が条件となっている場合があります。契約内容や解約条件についての表示の有無、表示がある場合はその内容を確認したうえで契約するかどうかを慎重に判断することが必要です。また表示が全くない場合は、怪しいと判断した方がいいでしょう。

    特にスマートフォンでは文字が小さく表示が見えなかったというパターンも多いので注意しましょう。
    また、消費者が解約しようとしたところ、事業者から定期購入期間内は解約できないと拒否されるケースも多くあります。商品を購入する前には「定期購入期間内に解約が可能かどうか」「解約の方法(電話やメール等)」等も確認しておきましょう。

  • 返品方法の確認
  • 実は、通信販売は特定商取引法上のクーリング・オフ規定がないため、広告に表示する返品や解約の条件に従わなければなりません。返品の可否と返品可能な場合の条なども確認しましょう。返品できる場合でも、期限などが決まっている場合もあるので、商品が届いたらすぐに中身を確認し、「注文した内容と違う商品が届いていないか」「商品が壊れていないか」など、しっかりと確認しましょう。

  • やり取りの保存
  • 万が一のトラブルに備えて、広告の画面やURL、最終申込確認画面、受注メール、納品書など事業者とのやり取り等の記録を残しておくようにしましょう。

  • トラブルになったらまずは消費生活センターに相談
  • 定期購入と気づかずに契約してしまった、解約方法が分からないなど、トラブルや不安が生じた場合は、まずは最寄りの消費生活センター(局番なしの188)に相談しましょう。

反対に、企業はこういったことをクリーンにしておかないと、企業に対しての不信感を抱き消費者が離れてしまうことにもつながります。そうならないために、広告や商品ページの作成は、とりあえず売れればいいやでなくあなたの企業としてのブランド価値を大切にしてくれるところに頼むべきです。

SNSで悪質な広告が増加中


インスタグラムやTwitterなどのSNSの普及により、SNSを利用した広告が増えています。それらの広告の中には、悪質なものと判断されるものも多く見られます。

例えば、悩みが深いアトピーの人をターゲットにした広告だと。「ステロイドなし」「アトピーが保湿剤で変わった」という言葉で誘惑し、広告をクリックした先には、アトピーが2ヶ月もしないうちの改善したという内容の後に、化粧品の紹介されていました。


このように、化粧品なのに医薬品であるかのように病気の治療や予防に関わる表現をすることは、薬機法違反にあたります。

薬機法違反では、サプリや化粧品において基本的に消費者に誤解を与えるような表現は、不適切な広告表現は禁止されています。「〜が治ります(治りました)」「〜が消えます(消えました)」「〜を予防します」というような効果を謳っていたり、簡単に治るような表現はできません。

しかし、SNSでこのような広告が増えていています。今後、こういったSNS広告に対しても行政の監視が厳しくなることが予想されます。行政指導を受けてからでは遅いです。また、あまりに悪質な場合は、手が後ろに回る可能性もあります。消費者庁自体、最近非常に監視を強めているのが現状です。

広告に対してて業者に任せきりにするのではなく、企業側も特定商取引法や薬機法について意識を持ち、堂々と常にクリーンな状態でいることが必要だと考えます。

キワキワを責めなくても売れる仕組みはある!
消費者に不信感を抱かせないために・・・


メールアドレスや電話番号、個人情報を入力項目が多い、支払方法の種類など、通販サイトを利用する消費者にとって不信感を抱かせてしまうポイントは多々あります。

更に言えば、企業としてわざと悪質な方法で販売しているというケースもあります。私たち様々な通販会社をコンサルティングしていますが、わざわざ悪質にしなくても売れる方法が実際にあります。一度、そのような「悪質さ」が評判になれば企業として取り返しが効きませんし、企業名、販売者名もずっと「悪質企業」として情報が残ります。

もし自分が購入する側の立場だったらという視点で、一度、広告内容や通販サイトを見直してみるのもいいでしょう。

不安なことがあれば、些細なことでもお気軽に弊社へご相談ください。
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