この記事の要点:ChatGPTやClaude、Geminiなどの生成AIを、滋賀の中小企業・お店が無理なく取り入れるための入門ガイド。最初に選ぶ業務、ツールの選び方、社内ルール、定着のコツまでを、ブランディング事務所の視点でまとめました。
「生成AIが便利らしいのは分かる。でも、うちの会社で何に使えばいいのか分からない」。私はいま、建築関連の会社や歯科医院、病院などで生成AIの導入をお手伝いしていますが、最初のご相談はほとんどがこの一言から始まります。
ニュースでは大企業の導入事例ばかりが目立ちますが、実は生成AIの恩恵をいちばん受けやすいのは、一人が何役もこなしている中小企業や個人店です。この記事では、導入の現場で見てきたことをもとに、滋賀の中小企業が生成AIを無理なく取り入れるための「最初の一歩」をまとめます。
生成AIとは何か、まず30秒で整理する
生成AIとは、文章・画像・音声などを「新しく生み出す」AIのことです。代表的なものに、OpenAIのChatGPT、AnthropicのClaude、GoogleのGemini、MicrosoftのCopilotがあります。
これまでのITツールは「決められた操作をすると、決められた結果が出る」ものでした。生成AIは違います。言葉で頼むと、その意図をくみ取って文章を書いたり、要約したり、アイデアを出したりしてくれます。つまり、パソコンが苦手な人でも「話しかける」ことで使えるのが最大の特徴です。
最初に任せるべきは「毎日やっていて、間違えても直せる」仕事
導入でつまずく会社の多くは、いきなり大きな成果を求めます。「AIで売上を上げたい」「AIで人手不足を解消したい」。目標としては正しいのですが、最初の一歩としては大きすぎます。
おすすめは、次の条件を満たす業務から始めることです。
- 毎日、または毎週発生している
- 文章を書く・まとめる・考える作業が中心
- 間違いがあっても、人が読めばすぐ気づいて直せる
具体的には、次のような業務が該当します。
- お客様へのメールや返信文の下書き
- 会議や打ち合わせメモの要約
- SNS投稿やブログのたたき台
- 求人原稿や商品説明文の言い回しの改善
- 企画のアイデア出し(壁打ち)
ツールはどれを選べばいい?
結論から言うと、最初はどれか一つで構いません。主要な生成AIは、日常業務のレベルであればどれも十分な性能があります。選ぶときの目安は次の通りです。
- ChatGPT:利用者が多く、使い方の情報が見つけやすい
- Claude:長い文章の読み込みや、自然で丁寧な日本語の文章が得意
- Gemini:GmailやGoogleドキュメントなど、Googleのサービスと組み合わせやすい
- Copilot:WordやExcel、TeamsなどMicrosoft 365を使っている会社と相性が良い
普段使っている業務ツールに近いものを選ぶと、社内に広げやすくなります。
必ず先に決めておきたい「入力してはいけない情報」
生成AIを業務で使う前に、最低限のルールを決めておきましょう。特に重要なのは「入力してはいけない情報」の線引きです。
- お客様の氏名・住所・電話番号などの個人情報
- 取引先との契約内容や、公表前の新商品情報
- 社員の人事評価や健康情報
ツールやプランによって、入力したデータが学習に使われるかどうかは異なります。業務で使う場合は、ビジネス向けプランの利用や、学習に使わない設定の確認を行ってください。
定着させるコツは「小さな成功体験の共有」
ツールを契約しても、使われなくなってしまう。これは生成AIに限らず、ITツール導入でよくある失敗です。定着のポイントは3つあります。
- 旗振り役を決める:まずは興味のある1〜2人が積極的に使う
- うまくいった使い方を共有する:「この頼み方で、見積もりメールが5分で書けた」といった具体例を社内で見せる
- 頼み方(プロンプト)を型にする:よく使う依頼文をテンプレート化し、誰でも同じ品質で使えるようにする
AIを使うほど「自社らしさ」が大切になる
最後に、ブランディング事務所として一つだけお伝えしたいことがあります。生成AIは、誰が使っても「それらしい」文章を作ります。だからこそ、全員がAIを使う時代には、どの会社の発信も似通ってしまう危険があります。
AIで効率化して生まれた時間を、お客様との対話や、自社の強みを深く考える時間に使ってください。AIに「自社らしさ」を教えられるのは、その会社の人だけです。
リシンプルでは、滋賀の企業・お店向けに、生成AIの導入相談や社内研修を行っています。「何から始めればいいか分からない」という段階からでもお気軽にご相談ください。詳しくはAI導入サポート・DX化のページをご覧ください。
よくある質問
生成AIは無料版から始めても大丈夫ですか?
お試しなら無料版で十分です。ただし業務で継続的に使う場合は、入力データの扱いや管理機能が整った有料のビジネス向けプランを検討してください。
最初に取り組むのにおすすめの業務は?
メールの下書き、議事録の要約、SNS投稿のたたき台など、毎日発生し、間違えても人がすぐ直せる業務がおすすめです。
社員がAIを使いこなせるか不安です。
最初から全員に広げる必要はありません。興味のある1〜2名が小さく成功体験をつくり、その使い方を社内で共有するのが定着の近道です。
